朝起きた時のアゴの違和感、気になりませんか?
朝起きたとき、『なんだかアゴがくたびれてるなあ』と、感じたことはありませんか?
実は、それ「睡眠中の歯ぎしり」が原因!
就寝中の歯ぎしりは、日中に受けたストレスを睡眠中に発散して、脳とからだの健康を保つためのとても大切な行動とされています。
しかし、歯ぎしりには『良い歯ぎしり』と『悪い歯ぎしり』があります。
食事のときの噛む力は数㎏から強くても30㎏程度。しかし、睡眠中の歯ぎしりは無意識下で行われて抑制が効かないため、50~100㎏を超える力がかかるといわれます。
「良い歯ぎしり」と「悪い歯ぎしり」の違いとは?
では具体的に『良い歯ぎしり』と『悪い歯ぎしり』の違いはなんでしょうか。
それは噛み合わせにあります。
『良い歯ぎしり』は強くて丈夫な犬歯(糸切り歯)の先をキリキリこすり合わせます。上下の犬歯の先は削れますが奥歯や前歯に負担がかかりません。
それに対して『悪い歯ぎしり』は犬歯が噛み合わない、奥歯ばかりで歯ぎしりするようなお口の場合、犬歯の支えがないので奥歯に直接強い力がかかり、繰り返し詰め物が取れたり、被せ物が壊れる、虫歯、歯周病の原因といったトラブルが起こりやすくなります。
「悪い歯ぎしり」で起こる
4つのトラブル
擦り減り
知覚過敏の原因とかみ合わせも変わってしまいます。
ヒビ
擦り減りや欠けとともに、むし歯や知覚過敏の原因に。
楔状の欠け
欠けたところに汚れが溜まると虫歯に。知覚過敏にも。
外骨症
口の中が狭くなるなどの問題があるときは手術する場合も。
『悪い歯ぎしり』から
歯を守る方法とは?
ではこの『悪い歯ぎしり』から歯を守る方法はなんでしょう。大きく分けて3つあります。
1. 自己暗示で歯ぎしりを減らす
2. 歯ぎしりを誘発する生活習慣や癖を改善する
3. 歯科でかみ合わせを修正する
歯科治療の中でもっともポピュラーなのがマウスピースを使う方法です。
夜間にマウスピースを装着し、力のかかり方を修正して歯やあごを守ります。
また、良い噛み合わせをつくる矯正治療は根本から治す改善策です。
歯ぎしりは無意識下の行動。完全に止めるのは難しいですが、歯ぎしりの影響の抑制は可能です。マウスピースの装着に加え、イメージトレーニングをぜひ試してみてください。
そしてもう一つのカギは睡眠の質。歯ぎしりは浅い睡眠の時に起き、ぐっすり眠ることでその頻度を減らすことができます。
それに加え、歯科医院での定期検診メインテナンスでプロフェッショナルケアを受けて大切な歯を守りましょう!
参考著書 「nico2019年1月号」 クインテッセンス出版